この記事では、ハローワークの失業手当の受給額を知りたい方へ向けて、受給条件や計算方法、申請手順について解説します。経済的な支援をスムーズに受けるための参考として、ぜひ最後までお読みください。
- ハローワークの失業手当を受け取るための条件
- 失業手当の受給額を計算するステップ
- 失業手当の支給開始日を知る3つのポイント
- 失業手当受給中のアルバイトについて知るべきこと
ハローワークの失業手当を受け取るための条件
失業手当を受け取るためには、ハローワークに定められた条件を満たす必要があります。ここでは、受給資格を得るための主要な条件について詳しく解説します。
ハローワークで積極的に求職活動をおこなう
失業手当（雇用保険の基本手当）を受けるためには、ハローワークに登録し、積極的に求職活動をおこなうことが求められます。これには、ハローワークが提供する職業紹介に応じることや、自ら求人情報を探し応募することが含まれます。また、ハローワークからの指導に従い、定期的に求職活動の状況を報告することも必要です。この条件を満たすことで、あなたが本気で仕事を探していると認められ、失業手当の受給資格が保たれます。
雇用保険の被保険者期間が離職日の前2年間で通算12ヵ月以上ある
失業手当を受けるためのもう1つの重要な条件は、離職日以前の2年間に雇用保険の被保険者としての期間が通算で12ヵ月以上あることです。これは、あなたが一定期間、労働市場に参加し、雇用保険料を支払っていたことを証明するものです。この期間が短いと、失業手当の受給資格が得られない場合があるため、過去の勤務状況を確認し、必要な証明書類をハローワークに提出することが大切です。
申請に必要な書類を揃える
最後の条件は、失業手当を申請する際に必要な書類を揃えることです。これには、離職票や身分証明書などが含まれます。これらの書類は、あなたが失業手当の受給資格を有していることを証明するために不可欠です。書類が不足していると、申請が遅れたり、最悪の場合は受給資格を失うこともあるため、事前にハローワークで必要書類のリストを確認し、準備を整えましょう。
失業手当の受給額を計算するステップ
失業手当の受給額を知るためには、賃金日額、基本手当日額、そして支給総額を確認する必要があります。以下のステップに従って、失業手当の受給額を算出しましょう。
ステップ1. 基本手当日額を計算する
雇用保険で受給できる1日あたりの金額を「基本手当日額」といいます。基本手当日額は、賃金日額に応じた給付率を乗じて求めます。基本手当日額の給付率は年齢や雇用保険の加入期間によって異なりますが、一般的には、離職される直前の6ヵ月間に支払われた賃金の合計金額を、180で割った金額（賃金日額）のおよそ 45％～80％の範囲になります。ただ、すべての人がこのとおりであるとは限らないためハローワークで給付率の詳細を確認し、自分に適用される率を用いて計算しましょう。
ステップ2. 支給総額を計算する
支給総額は、基本手当日額に受給資格日数を乗じて算出します。受給資格日数は、雇用保険の加入期間や年齢によって変わりますが、90日～360日の間でそれぞれ決められます。自分の受給資格日数を把握し、支給総額を計算しましょう。
これらのステップを踏むことで、あなたが受け取れる失業手当の額を把握できます。計算結果をもとに、ハローワークでの手続きを進め、経済的な支援を受ける準備をしましょう。
失業手当の支給開始日を知る3つのポイント
失業手当の支給開始日は、退職の理由や状況によって異なります。ここでは、会社都合、自己都合、正当な理由がある場合のそれぞれの支給開始日について、ポイントを押さえて説明します。
会社都合の場合の支給開始日
会社都合で退職した場合、失業手当の支給開始日は比較的早く設定されます。退職後、速やかにハローワークに失業の申告をおこない、必要な手続きを完了させることが重要です。具体的には、退職日の翌日から失業認定日までの期間に、ハローワークでの求職活動が求められます。この期間を経て、失業認定日にハローワークでの手続きをおこなうことで、支給が開始されます。迅速な手続きが経済的な支援を受けるために重要です。
自己都合の場合の支給開始日
自己都合で退職した場合、失業手当の支給開始日は会社都合の場合と比べて遅くなることが一般的です。これは、自己都合退職には一定の待機期間が設けられているためです。待機期間は通常7日間ですが、その後に2ヵ月の給付制限期間が加わります。この期間中もハローワークに定期的に通い、求職活動をおこなう必要があります。給付制限期間が終了し、失業認定日に手続きをおこなうことで、支給が開始されます。計画的に手続きを進めることが大切です。
参考：Q＆A～労働者の皆様へ（基本手当、再就職手当）～｜厚生労働省
正当な理由がある場合の支給開始日
正当な理由がある場合、自己都合退職でも給付制限期間が短縮されることがあります。例えば、健康上の理由や家族の介護が必要になった場合などがこれに該当します。この場合、ハローワークに相談し、状況を説明することで、支給開始日が前倒しになる可能性があります。しかし、これには個別の審査が必要となるため、詳細な状況説明と必要書類の提出が求められます。早めにハローワークに相談し、適切な手続きをおこなうことが重要です。
失業手当受給中のアルバイトについて知るべきこと
失業手当を受給している間にアルバイトをする場合、いくつかのルールがあります。ここでは、アルバイトをしながら失業手当を受けるための条件と注意点について解説します。
参考：はろカフェ｜厚生労働省
失業手当受給中のアルバイトの条件
失業手当を受けながらアルバイトをすることは可能ですが、その際にはハローワークによる一定の条件が設けられています。雇用保険加入条件を満たす「1週間の所定労働時間が20時間以上」および「31日以上の雇用が見込まれる」アルバイトの場合は「就職」と判断され失業手当を受給できなくなるので、アルバイトをするなら、週に20時間未満までになるように調整する必要があります。
また、アルバイトから得られる収入によっては、失業手当の支給額が減額されることがあります。収入が多いほど、受け取れる手当の額は少なくなるため、アルバイトをする際には収入の申告が必要です。
アルバイト収入の申告方法と手続き
アルバイトを始めた場合、ハローワークに対してその旨を申告し、収入があった日数や金額を正確に報告する必要があります。申告は失業手当の受給資格確認のための「求職活動報告書」に記入し、ハローワークに提出します。収入があった場合、その額に応じて失業手当の支給額が計算され直されます。正しい申告をおこなうことで、適切な金額の手当を受け取ることができます。
アルバイトをするメリットと注意点
アルバイトをすることで、収入を補填しながら就職活動を続けることができます。また、新しい職種を経験することでスキルアップにもつながります。しかし、アルバイトに時間を取られすぎて、本来の就職活動がおろそかにならないようにバランスを考えることが大切です。適切な申告とバランスの取れたアルバイトを心がけることで、経済的な支援を受けつつ、有意義な就職活動をおこなうことができます。
まとめ：ハローワークの失業手当を適切に受け取ろう
この記事では、ハローワークの失業手当を受け取るための条件や計算方法、申請手順について詳しく解説しました。失業手当は、求職活動をおこなうこと、雇用保険の被保険者期間が一定以上であること、必要な書類を揃えることが条件となります。また、受給額の計算や支給開始日、受給中のアルバイトや扶養、健康保険や年金などについても理解することが大切です。さらに、失業時に活用できる公的支援制度も知っておくと良いでしょう。これらの情報を把握し、早期に手続きを進めて経済的な支援を受けましょう。
