派遣社員から正社員に登用されるには?今すぐできる5つのこと

「今は派遣社員として働いているが、将来的には正社員になりたい」

弊社が派遣社員の方々とお話をするなかで、このような声を聞くことがあります。

結論から言うと、派遣社員が正社員になることは可能です。

本記事では、派遣社員から正社員に登用される方法と、そのために今からできることをお伝えします。

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派遣社員から正社員になる4つの方法

派遣社員から正社員になる方法には、以下の4つがあります。

  1. 派遣先の企業で正社員として登用される
  2. 派遣元で無期雇用派遣になる
  3. 紹介予定派遣として派遣される
  4. 転職活動をして正社員になる

ここでは、それぞれの方法の詳細を見ていきます。

※なお「正社員」という言葉は、実は法律などによる明確な定義はありません。

そこで今回は、一般的に言われることの多い、下記の3つの条件を満たした会社員のことを「正社員」と定義して話を進めます。

  • 企業と直接、契約を結んでいる
  • 期間の定めがない無期雇用契約である
  • フルタイムで働いている

方法1. 派遣先の企業で正社員として登用される

1つ目の方法は、「派遣先の企業で正社員として登用される」ことです。

現在の派遣先での働きが認められれば、正社員として登用される可能性があります。

企業の立場からすると、まったく知らない人を新しく採用するよりも、働きぶりを知っている派遣社員を正社員に登用したほうが、採用の「ミスマッチ」は少ないです。

このことから、派遣社員の正社員登用は、ない話ではありません。

ただし正社員になれるかどうかは、正直、派遣先の企業の状況によります。

どれほどがんばって働いて結果を残したとしても、正社員になれないケースは多いです。

このため、派遣先で正社員を目指す場合には、まずは派遣元の会社に相談してみることをおすすめします。

その際に、派遣先の企業で過去に正社員登用がどれほどあったのかをチェックし、正社員になれる可能性を見極めてください。

方法2. 派遣元で無期雇用派遣になる

派遣社員の働き方には「無期雇用派遣」というものがあります。

無期雇用派遣とは、「派遣元」と期間の定めのない無期雇用契約を結ぶことです。

これは「派遣社員」であることに変わりはありませんが、無期雇用派遣としてフルタイムで働けば、実質的な働き方は「正社員」とほとんど同じです。

加えて、2020年の「労働者派遣法」の改正によって、同じ仕事内容であれば「正社員」も「派遣社員」も同じ給与がもらえるようになってきています(同一労働同一賃金)。

参考:同一労働同一賃金ガイドライン|厚生労働省

そこで、正社員になりたい理由が「収入の安定」であるなら、無期雇用派遣になるのも一手です。

この無期雇用派遣として働き始める方法には、以下の2つがあります。

  • 無期雇用派遣の社員を募集している派遣会社に応募する
  • 有期雇用派遣として働いた後に派遣元へ申し入れる

詳細は下記の記事でお伝えしていますので、気になる方は併せてご覧ください。

方法3. 紹介予定派遣として派遣される

正社員になるには、「紹介予定派遣として派遣される」という方法もあります。

紹介予定派遣とは、一定期間「派遣社員」として働いた後に、派遣先の企業と直接、雇用契約を結ぶのが前提となっている派遣のことです。

この紹介予定派遣では、派遣社員として働く「試用期間」のなかで、社員と企業がお互いに相性を見てから正式に契約を結べるため「ミスマッチが少ない」というメリットがあります。

しかし、ここで注意してほしいのは、紹介予定派遣として派遣されたからといって、必ず試用期間後に契約を結んでもらえる保証はないということです。

企業側に「自社には合わない人材」だと判断されたら、雇用してもらえません。

また、晴れて契約が決まったとしても、雇用形態は「正社員」とは限らず、場合によっては「契約社員」として雇用契約を結ぶケースもあります。

以上のことを理解した上で、紹介予定派遣から正社員を目指したい場合には、まず派遣元に相談してみてください。

意思を伝えておくことで、派遣先が変わるタイミングで、紹介予定派遣に切り替えてもらえる可能性があります。

方法4. 転職活動をして正社員になる

正社員になるためには、現在働いている派遣会社とは無関係に、転職活動をするのも1つの手段です。

転職活動のなかで正社員の募集を見つけ、そこで採用されれば正社員になれます。

今は転職を支援してくれるサービスが数多くあるので、試しにいくつかのサービスに登録してみて、自分に最も合ったものを見つけてください。

派遣社員から正社員になるためにやるべき5つのこと

派遣社員から正社員を目指すのであれば、以下の5つに取り組むことをおすすめします。

  1. 自分のスキルを伸ばす
  2. 仕事で結果を出す
  3. 職場内で良好な人間関係を構築する
  4. 派遣先の登用実績を確認する
  5. 転職支援サービスに登録する

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

やるべきこと1. 自分のスキルを伸ばす

派遣社員から正社員になるためには、まず「自分のスキルを伸ばす」ことを心がけてください。

というのも、企業が派遣社員を正社員に登用する際は「即戦力」になるかどうかがポイントになります。

人材をゼロから育てたいのであれば新卒を採用すれば良く、企業があえて派遣社員を正社員に登用するのは「すでに能力のある人に、長く自分の会社で働いて欲しい」と考えているからです。

このため、派遣社員から正社員になる際は「スキルが高いこと」が前提になります。

そこで、派遣社員として働きながら、「基本的なパソコンのスキル」や「働いている業界に関する知識」「業務に使用するツールや機器の操作」など、業務に関するあらゆるスキルを磨いてください。

業務に活用できる資格があれば、勉強して取得するのもおすすめです。

やるべきこと2. 仕事で結果を出す

いくらスキルが高くても、それを企業側に知ってもらえなければ、正社員として登用されにくいです。

そこで重要になるのが、自分の能力をアピールすべく「目に見える結果」を出すことです。

例えば「新規案件の獲得数」「商談の成功率」「開催イベントへの集客人数」などで実績を残せれば、企業に良い印象を与えられます。

もちろん、仕事をする上で、数字で測れる指標ばかりが重要なわけではありません。

しかし他人から見て、数字は「わかりやすい成果」であることは否めないので、派遣社員から正社員を目指すのであれば「数字の結果」にこだわってみてください。

やるべきこと3. 職場内で良好な人間関係を構築する

いくら能力の高い人でも、コミュニケーションに難のある人とは、長く一緒に働きたいと思えません。

このため、企業に対して自分が「コミュニケーションに問題のない人」だとアピールするのは、意外と重要なポイントです。

そこで、派遣先の同僚とは、積極的にコミュニケーションをとることをおすすめします。

大切なのは「挨拶」で、相手の目を見てにこやかな表情で声をかけるのを意識すると良いでしょう。

また、適度な「雑談」も、大切なコミュニケーションです。

さらに、社内で催される忘年会・暑気払い・親睦会などにも積極的に参加することで、フレンドリーな印象を与えられます。

ただし、無理してがんばると辛くなってきてしまうので、自分のできる範囲でコミュニケーションをとってみてください。

やるべきこと4. 派遣先の登用実績を確認する

がんばって派遣先の企業にアピールしたところで、その会社がこれまで一人も派遣社員を正社員に登用した実績がなければ、残念ながら望みは薄いです。

企業によっては、人件費などの予算の兼ね合いで、雇用できる正社員の数に限りがあるケースもあります。

そこで、派遣社員から正社員になりたいと思い始めたら、まずは派遣元に「派遣先企業の正社員登用の実績」を確認してみてください。

もしも実績がまったくなかったら、派遣先を変えることも視野に入れることをおすすめします。

やるべきこと5. 転職支援サービスに登録する

正社員になる手段は、派遣先企業への正社員登用だけではありません。転職活動で、正社員採用を勝ち取るのも一手です。

そのためにも、まずは転職支援サービスに登録することを推奨します。

サービスに登録したからといって、必ず転職しなければならないわけではありません。

試しに登録して、どのような募集があるのか把握するだけでも正社員に一歩近づきます。

そのなかで自分にぴったりの求人が見つかったら、応募してみてください。

派遣社員から正社員になるメリットとデメリット

ここからは、派遣社員から正社員になるメリットとデメリットをそれぞれお伝えします。

派遣社員から正社員になるメリット

派遣社員から正社員になるメリットには、以下の3つが挙げられます。

  1. 収入が安定する
  2. 賞与や退職金をもらえる
  3. 福利厚生が充実している

ここでは、それぞれのメリットの詳細を見ていきます。

メリット1. 収入が安定する

派遣社員から正社員になる1つ目のメリットは「収入が安定する」ことです。

派遣社員は一般的に契約期間に定めがあり、それが終了すると、次の仕事が決まるまでの間は収入が途絶えてしまいます。

この点、正社員になれば、基本的には定年まで収入が毎月途切れません。

また、派遣社員は昇給が「ある場合」と「ない場合」がありますが、正社員の場合、基本は毎年昇給していきます。

加えて、昇進して社内での立場が変わればさらなる収入アップが見込めます。

メリット2. 賞与や退職金をもらえる

派遣社員は時給労働が多く、賞与や退職金はもらえないことが多いです。

一方、正社員は基本的に賞与や退職金が出ます。

このように、まとまった金額が一度に入ってくることがあるのは、正社員の魅力の1つです。

メリット3. 福利厚生が充実している

企業によっては、正社員にのみ「住宅手当」や「リフレッシュ休暇」などの福利厚生が用意されています。

これらの福利厚生の恩恵を受けられることも、正社員のメリットです。

派遣社員と正社員の福利厚生の違いについて、下記記事にて詳しく解説しています。
こちらもぜひ参考にしてください。

派遣社員から正社員になるデメリット

派遣社員から正社員になる最大のデメリットとして、「働き方の自由」がなくなることが挙げられます。

派遣社員は自分のプライベートやライフステージに合わせて、柔軟に「労働時間」「勤務場所」「業務内容」を変えられるのが魅力です。

一方正社員は、企業によっては融通が利かないことがあります。

労働時間は基本的には「8時間」前後で、残業があることも珍しくありません。

さらに、勤務場所や業務内容も、基本的には会社主導で決められてしまいます。

このため、働き方に「自由さ」を求めるのであれば、派遣社員のままでいたほうが良いと考えられます。

以上、派遣社員から正社員になるメリットとデメリットをお伝えしました。

「正社員」か「派遣社員」か、ご自身の働き方を決める際は、ここで紹介したメリット・デメリットを比べながら判断してください。

まとめ:派遣社員から正社員になることは可能!

冒頭でお話ししたとおり、派遣社員からでも正社員の登用は十分に目指せます。

正社員になりたい方は、本記事で示した「正社員になる方法」を確認した上で、今からできる以下のことに1つずつ取り組んでいってください。

  • 自分のスキルを伸ばす
  • 仕事で結果を出す
  • 職場内で良好な人間関係を構築する
  • 派遣先の登用実績を確認する
  • 転職支援サービスに登録する

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