正社員として働き始めて3年目・4年目を迎え、ふと「有給休暇、ちゃんと取れているかな?」と気になることはありませんか? 入社当初は取るタイミングがなかなかつかめなかった有給休暇も、積極的に活用してリフレッシュし、仕事のパフォーマンス向上につなげたいものです。
しかし、「自分の有給休暇は何日残っているのか?」「そもそも、法律で定められた有給休暇の日数ってどれくらい?」「周りの人はどれくらい有給を取っているのだろう?」といった疑問を持つ方も少なくありません。
この記事では、正社員3年目の方が有給休暇を最大限に活用するために必要な知識を網羅的に解説します。自信を持って有給休暇を取得し、ワークライフバランスを向上させるためにもぜひ参考にしてください。
なぜ有給休暇の取得が重要なのか?
働き方改革の一環として、有給休暇の取得促進が企業にも義務付けられるようになりました。これは、労働者の心身の健康を維持し、創造性や生産性を向上させるために重要です。有給休暇を取得することで、以下のようなメリットが期待できます。
- 仕事から離れて休息することで、疲労を回復し、心身ともにリフレッシュできる
- 趣味や旅行などを楽しむことで、ストレスを解消し、精神的な健康を維持できる
- リフレッシュすることで、仕事へのモチベーションが高まり、より意欲的に取り組める
- 普段と違う環境に身を置くことで、新しいアイデアや発想が生まれやすくなる
- 有給休暇を利用して、家族や友人との時間を充実させることができる
有給休暇は単なる休みではなく、自身の成長や充実度の向上につながる大切な機会です。あらためて有給休暇の重要性を認識し、積極的に活用していくことをおすすめします。
有給休暇の基本
有給休暇は、労働基準法で定められた労働者の権利であり、一定期間勤務した労働者に与えられる休暇のことです。ここでは、有給休暇の基本について詳しく解説します。
年次有給休暇の付与条件
有給休暇が付与されるためには、以下の2つの条件を満たす必要があります。
- 継続勤務入社日から起算して6ヵ月以上継続して勤務していること
- 出勤率全労働日の8割以上出勤していること
3年目・4年目の方であれば、これらの条件はすでに満たしているはずです。ただし、念のため、自身の勤務状況を確認しておきましょう。特に、過去に長期の休職や欠勤があった場合は、出勤率が8割を下回っている可能性もあります。
出典:年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています|厚生労働省
勤続年数の数え方
有給休暇の付与日数は、勤続年数に応じて増加します。勤続年数は、基本的に入社日から起算されます。例えば、2021年4月1日に入社した場合、2021年10月1日に最初の有給休暇が付与され、その後は1年ごとに付与されます。
3年目の正社員に付与される有給休暇の日数
正社員の場合、勤続年数に応じて付与される有給休暇の日数は以下の通りです。
継続 勤務 年数 | 0.5年 | 1.5年 | 2.5年 | 3.5年 | 4.5年 | 5.5年 | 6.5年以上 |
付与 日数 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
上記によって、正社員3年目の方には12日、4年目の方には14日の有給休暇が付与されます。ただし、これはあくまで法律で定められた最低限の日数です。企業によっては独自のルールを設け、法定外の有給休暇がさらに付与される場合もあります。就業規則や雇用契約書を確認し、ご自身の有給休暇の日数を正確に把握しておきましょう。
有給休暇の有効期限と繰り越し
有給休暇には、2年間という有効期限があります。
(時効)
引用:労働基準法|e-Govポータル
第百十五条
この法律の規定による賃金の請求権はこれを行使することができる時から五年間、この法律の規定による災害補償その他の請求権(賃金の請求権を除く。)はこれを行使することができる時から二年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。
付与された日から2年を経過すると、未使用の有給休暇は失効します。例えば、2024年4月1日に付与された有給休暇は、2026年3月31日までに取得する必要がありす。ただし、未使用の有給休暇は、翌年に繰り越すことが可能です。つまり、2024年4月1日に12日間の有給休暇が付与された場合、そのうち5日間しか使用しなかった場合、残りの7日間は2025年4月1日に繰り越せます。
有給休暇を失効させないための対策
- 定期的に有給休暇の残日数を確認する
- 計画的に有給休暇を取得する
- 長期休暇を利用して、まとまった日数の有給休暇を取得する
- 企業によっては、有給休暇の取得を奨励する制度があるため、積極的に活用する
有給休暇は大切な権利なので、計画的に取得しリフレッシュに役立てましょう。
有給休暇を取りにくいと感じるときの対処法
有給休暇を取得したいと思っていても、職場環境や業務状況によっては、なかなか言い出しにくいと感じることもあるかもしれません。ここでは、有給休暇を取りにくいと感じる時の対処法を紹介します。
事前に計画を立て、早めに申請する
有給休暇を取得する予定が決まったら、できるだけ早めに上司に相談し、申請するようにしましょう。事前に計画を立てておくことで、業務の調整がしやすくなり、周囲の理解も得やすくなります。
引き継ぎなどの準備する
有給休暇を取得する前に、担当している業務の進捗状況を確認し、必要な引き継ぎや準備をしっかりと行いましょう。業務にできるだけ支障をきたさないように配慮することで、スムーズに有給休暇を取得することができます。
有給休暇を取得する理由を明確に伝える
可能であれば、上司に有給休暇の申請をする際に、取得する理由を明確に伝えるようにしましょう。本来は明確な理由を伝えなくても取得できますが、「リフレッシュのため」「旅行に行くため」「資格取得のため」など、具体的な理由を伝えることで、上司が納得しやすくなる可能性があります。
会社の制度や規定を確認する
会社によっては、有給休暇の取得を推奨する制度や規定がある場合があります。就業規則や社内規定を確認し、利用できる制度があれば積極的に活用しましょう。
周囲の協力を得る
有給休暇を取得する際には、同僚や先輩に協力を仰ぐことも大切です。業務の分担や引き継ぎなど、協力体制を築くことで、安心して有給休暇を取得できます。
労働組合に相談する
どうしても有給休暇を取得できない場合は、労働組合に相談してみるのも1つの方法です。労働組合は、労働者の権利を守るために活動しており、有給休暇の取得についてもサポートを受けられます。
まとめ:有給休暇を賢く活用し、充実した社会人生活を送ろう
この記事では、正社員3年目の方が有給休暇を最大限に活用するために必要な知識を網羅的に解説しました。有給休暇は、労働者の権利であり、心身のリフレッシュやキャリアアップにつながる重要な機会です。周囲の取得状況を参考にしたり、上司に相談したりしながら、計画的に有給休暇を取得しましょう。有給休暇を取得しにくいと感じる場合は、事前に準備をしたり、会社の制度を活用したり、周囲の協力を得たりするなど、さまざまな対処法があります。
有給休暇は、単なる休みではなく、あなたの成長や充実につながる大切な機会です。この記事を参考に、有給休暇を賢く活用し、充実した3年目を過ごしてください。積極的に有給休暇を取得し、ワークライフバランスを向上させ、より豊かな人生を送りましょう。