派遣社員として5年未満で無期雇用に転換したい方へ、この記事ではその方法や条件、メリット・デメリットを詳しく解説します。また、無期雇用転換に関する具体的な転換手続きについても触れています。あなたのキャリアアップの一助となる情報を、ぜひ最後までお読みください。
無期雇用派遣として働く方法やメリット・デメリットについて、下記記事にて詳しく解説しています。
こちらもぜひ参考にしてください。
有期雇用の派遣社員から無期雇用への転換の基本的な条件と手続き
有期雇用の派遣社員から無期雇用への転換には、一定の条件と手続きが必要です。以下では、その基本的な条件と手続きの流れについて詳しく説明します。
無期雇用転換の基本的な条件
無期雇用転換の基本的な条件は、有期雇用の労働者が5年を超えて同一の勤務先で働いていることです。大学の研究者など一部例外はありますが、派遣社員だけでなく、契約社員やパートタイマー、アルバイトを含めた契約期間に定めがある労働者が対象になります。
法律上は、契約期間が通算5年を超えた労働者が「申込み」をした場合に、無期労働契約が成立します。(無期労働契約の開始時点は、申込時の有期労働契約が終了する日の翌日からです。)そのため、無期労働契約への転換にあたっては、労働者ご自身で「申込み」を行うことが必要です。
無期転換ルールのよくある質問(Q&A)|厚生労働省
無期雇用転換の手続きの流れ
無期雇用転換の手続きは、まず派遣先からの申し出があった場合、派遣社員はその申し出を受け入れるかどうかを選択します。受け入れる場合、派遣会社との間で新たな雇用契約を結び、無期雇用となります。例えば、派遣先から「無期雇用に転換したい」との申し出があった場合、その申し出を受け入れて新たな雇用契約を結ぶことで、無期雇用に転換することができます。一方、派遣先からの申し出がない場合でも、自身から派遣先に無期雇用転換の申請をすることも可能です。この場合、派遣先がその申請を受け入れるかどうかがポイントとなります。また派遣会社との無期雇用の他に、派遣先との直接雇用のとなるケースもあります。その場合には、派遣会社ではなく派遣先と雇用契約を締結します。
派遣社員として勤務されている方も、有期労働契約を結んでいれば無期転換の対象となります。この場合、派遣会社(派遣元の企業)と締結している労働契約の通算契約期間が5年を超えた場合に、派遣会社に対して無期転換の申込みをすることができます。
無期転換を申し込んだ場合、申込時の有期労働契約が終了する日の翌日から、派遣会社との間で、期間の定めのない労働契約が成立します。
無期転換ルールのよくある質問(Q&A)|厚生労働省
5年未満での無期雇用転換の可能性とその方法
5年未満の派遣社員でも、一定の条件下で無期雇用への転換が可能です。以下では、その具体的なケースと転換方法について詳しく解説します。
5年未満での無期雇用転換が可能なケース
派遣先の企業が派遣社員を直接雇用する形で、5年未満でも無期雇用への転換が可能です。これは、派遣先企業が派遣社員のスキルや経験を評価し、自社の正社員として採用するケースが多いです。例えば、特定のプロジェクトで優れた成果を上げた派遣社員が、そのままプロジェクトメンバーとして正社員になるといった事例があります。ただし、この場合でも派遣法に基づく一定のルールがあり、派遣先企業と派遣元企業の間で協議が必要となります。
5年未満で無期雇用に転換する方法
5年未満で無期雇用に転換するには、まず派遣先企業に直接雇用の意向を伝えることが重要です。その上で、派遣元企業と派遣先企業の間で協議を行い、派遣先企業が派遣社員を直接雇用する形または派遣会社と無期雇用契約をすることで転換が進められます。直接雇用の場合には、派遣会社から派遣先企業への雇用移行に関する契約を結び、派遣先企業が派遣社員を正社員として採用するという流れになります。派遣会社との無期雇用の場合、派遣社員は、派遣会社と雇用契約を締結します。このプロセスは派遣法に基づいて行われるため、法律の内容を理解した上で進めることが求められます。
無期雇用転換のメリット・デメリット
無期雇用転換には、様々なメリットとデメリットが存在します。以下では、それぞれの特徴について詳しく解説します。
無期雇用転換のメリット
無期雇用転換の最大のメリットは、契約期間終了の不安を軽減させられることです。派遣社員は契約期間が定められており、「契約更新をしてもらえるか」という不安を抱えることがあります。しかし、無期雇用に転換すると、契約期間の制限がなくなり、不安を抱える必要が少なくなります。また、一部の企業では、無期雇用社員に対して賞与や昇給の機会が提供されることもあります。これにより、経済的な安定感も得られる可能性があります。
無期雇用転換のデメリット
一方、無期雇用転換のデメリットとしては、転職の自由度が低下する可能性が挙げられます。派遣社員は契約期間が終了すれば、新たな職場に移ることが容易です。しかし、無期雇用になると、契約期間終了の不安の低減と引き換えに、転職の自由度が制限されることがあります。以上のメリット・デメリットを理解した上で、自身のライフスタイルやキャリアプランに合わせて、無期雇用転換を検討することが重要です。
無期雇用転換に関するルール
現在、派遣社員が無期雇用に転換できる法律として「労働者派遣法」「労働契約法」があります。「労働者派遣法」では、3年以上同一の事業所・同一の課で有期契約で働くことは禁止されているため、派遣先企業と直接雇用または派遣会社との無期雇用契約を希望できます。ただし、一定の手続きを経れば別の課へ異動することで3年を越えて働くことが可能です。一方、「労働契約法」によれば、同一の派遣先で5年以上働いている派遣社員の他に、契約社員、アルバイトも、自らの希望により無期雇用に転換することが可能とされています。これにより、派遣社員の雇用の安定が図られるとともに、派遣社員自身の権利が保護されることになります。
まとめ:派遣から無期雇用への転換を考えよう
派遣社員として働きながら、5年未満で無期雇用に転換することは可能です。その方法や条件、メリット・デメリットを理解し、自身の働き方について再考することが大切です。また、無期雇用転換に関する法律やルールの変更点、具体的な転換手続きについても把握することで、より明確なビジョンを描くことができます。派遣社員の待遇改善のための法改正は適宜おこなわれているため、最新の情報をキャッチすることも重要です。あなたのキャリアは自分自身で切り開くもの。自身の将来を見据え、一歩踏み出してみませんか?